技術用語集

アスカーC ・圧縮永久歪み ・ウレタンゴム ・エチレン・プロピレンゴム(EPDM) ・オイルブリード シリコーンオイル

アスカーC

アスカーCとはSRIS0101(日本ゴム協会標準規格)に規定されたデュロメータ(スプリング式硬度計)の一つで、硬さを測定するための測定器です。物性表中に、アスカーCで20と記載されていれば、アスカーC硬度計で測定した値が20ということを示しており、針入度稠度試験とは逆に数字が大きいほど硬い材料になります。
同様の硬さ測定器には、JIS K6253のデュロメータ(JIS Aデュロメータ等)やアスカーFなどがあります。
JIS Aデュロメータはゴムの硬さを測定するのに用いられ、ショアAデュロメータと同じものです。アスカーCは、針入度試験で測るよりも硬い材料でJIS Aデュロメータよりも柔らかい材料を測定する際に用いる硬度計です。

ページの先頭へ

圧縮永久歪み

圧縮永久歪みとはゴム材料の加熱圧縮による永久歪みのことをいい、この値が小さいほど長時間圧縮したときに復元する力が高いことを表しています。JIS K 6262 の規格に準拠された試験により評価することができます。円柱状の試験片に厚さの25%に相当する圧縮歪みを与えて高温に一定時間保持した後試験片を取り出し、30分後の厚さを測定します。圧縮永久歪み率Cs(%)は次式で表されます。

t0:試験片の元の厚さ(mm)
t1:スペーサーの厚さ(mm)
t2:試験片を圧縮装置から取り出し、30分後の厚さ(mm)

一般的に圧縮率及び試験温度が高いほど永久歪みは大きくなります。
弊社では100℃の雰囲気温度で所定の材料を25%圧縮し、70時間保持後圧縮を解放し、常温で30分経過後の圧縮永久歪みを算出しています。

ページの先頭へ

ウレタンゴム

―NH-CO-O-の構造で示されるウレタン結合を含むポリマーをポリウレタンといいます。ポリウレタンのうちでゴム的性質を持つものをウレタンゴム、またはウレタンエラストマーと呼びます。

ポリウレタンは一般的にジオール(両側にアルコールがある化合物)とジイソシアネート(両側に-N=C=Oという構造を持つ)の重付加反応によって得られます。

原料のジオールにはポリエーテルジオール、ポリエステルジオールなどが用いられ、原料の構造を変えることで物性を最適化することができます。ポリエーテルジオールを原料にしたポリウレタンゴムをポリエーテルウレタンゴムと呼び、耐寒性が優れています。ポリエステルを原料にしたウレタンゴムはより高い機械的強度を持っています。
熱可塑性ポリウレタンエラストマーは、原料のジオールに短くて固いものと長くてよく曲がるものの2種類を使って作ったもので、高温で溶かして自由な形に成形できます。
ウレタンゴムの特徴は高い機械的強度、伸縮性、特に耐摩耗性に優れていることで、これはウレタン結合が分子間で水素結合できるすることにもよっています。このため工業用ベルト、ソリッドタイヤ、ゴムローラー、靴底、塗料など様々な用途に利用されています。また、伸縮性の繊維(スパンデックス)としても使われています。
ポリウレタンはウレタンフォームとして発泡体の形でも身の回りにあります。たとえば枕などに使われる低反発ウレタンは、押すとゆっくりへこむユニークな触感を持っています。これは、低反発枕に使われるポリウレタンが軟化するガラス転移温度が、あえて室温付近に調製されているため、変形のエネルギーを効率的に吸収できることによっています。
一方、ウレタンゴムの最大の問題点はウレタン結合の加水分解です。

この反応は室温でも進行しますが特に高温・高湿度下では劣化が促進されます。このため耐水性、耐熱性が要求される用途でのウレタンゴムの使用は限定されます。

ページの先頭へ

エチレン・プロピレンゴム(EPDM)

 汎用のプラスチック原料であるエチレンとプロピレンを共重合させることで得られる合成ゴムです。ASTM(アメリカ材料試験協会)による略号ではEPM。

エチレンもプロピレンもそれぞれ単独ではプラスチックですが、共重合させることで構造が不均一化してゴムとしての性質を示すようになります。
EPMは過酸化物によるラジカル的な架橋も可能ですが、二重結合を含む第三成分を共重合させることで架橋を可能にしたエチレンプロピレンジエンゴムもあります(略号EPDM またはEPT)。重合方法は配位イオン重合。

エチレンプロピレンゴムは加水分解する部分がないため耐水性に優ています。また、ポリマーの主鎖に、天然ゴムにあるような二重結合がないために分解しにくく、このため耐オゾン性などが優れています。
主原料がエチレンとプロピレンであることから比較的安価であり、かつ汎用のプラスチックであるポリプロピレンと混合することが容易なため、自動車のバンパーにブレンドして耐衝撃性を上げる、などの用途に大量に使われています。絶縁性もよいので電線被覆材料にも向いています。 欠点としては耐油性が非常に弱いことがあげられます。

ページの先頭へ

オイルブリード シリコーンオイル

ゴムやプラスチックには十分な柔らかさを持たせるために液体のオイル(可塑剤)を配合していることがあります。こうした製品を使用していると、可塑剤が分離してゴムやプラスチックの表面から液体が滲み出してくることがあります。この現象を「ブリード」または「オイルブリード」と言います。良く似た現象で、液体のオイルではなく個体の配合剤がにじみ出てくる現象を「ブルーム」と呼びます。
ブリードやブルームは製品の外観や感触を悪化させるために嫌われます。
ところが、ある種のシリコーン製品ではこれを積極的に利用するために、あえて相溶性の低いシリコーンオイルを混合し、接続的にシリコーンオイルがにじみ出すことで自己潤滑性などの機能を持たせたものがあります。

ページの先頭へ